みなさま、こんにちは。人事労務講座 第39回なります。
本日は退職金前払い制度について解説をいたします。
退職金前払い制度とは・・・
在職中に支給される給与や賞与などに退職金相当額を上乗せして支払う制度を退職金前払い制度といいます。
1998年に松下電器産業(パナソニック)が導入した「全額給与支払い型社員制度」が、退職金前払い制度の始まりとされています。
しかし、退職給付制度を設ける企業のうち、まだまだ普及は進んでおらず、現在前払い退職金制度がある企業は約11%です。
長期的な雇用が見直されてきている昨今では、長期勤務をすることで得られるメリットよりもその分基本給を上げてもらいたいという労働者側のニーズにこの制度は対応することができます。
メリットとして・・・
日々の給与が上がるので、その分で自分の人生を豊かにすることが金銭的に可能になると考えられます。場合によっては、得たスキルで企業への従業員からの貢献も期待できる(個人)(企業)
企業の突然の倒産で退職金が減額や不支給の恐れを心配しなくてよい。(個人)(企業)
求人広告において、月給面で他社と差別化を図ることができる。(企業)
デメリットとして・・・
社会保険料の負担が発生(個人)(企業)
ただし、将来の年金額が増えるなどを考えるとデメリットかどうかは、判断が難しいですが・・・
退職金の減額がしにくい(企業)
退職後に不正が分かっても、すでに支払っているので、なかなか立証と減額が現実的には困難なケースが多いと思われます。
まだ、なかなか社会的に認知度が低い制度ですが、今後の人材確保に関しても、ヒントになりそうな制度として、私自身は、注目しております。
ピース社労士事務所では、今後も随時、情報発信を行っていきます。初回相談は無料ですので、どのような事でも、お気軽にお問合せください。
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社会保険労務士
高野 尚宗
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