みなさま、こんにちは。人事労務講座 第23回なります。
今日も暑かったですね。神奈川県は夏の甲子園に向けて、日々、高校野球の熱戦が繰り広げられております。皆様の母校はいかがでしょうか。僕は毎年、予選大会の本を現地で買う目的もあり、予選に1度は足を運びます。さて、実は、春の選抜は、毎日新聞が主催で夏の甲子園は朝日新聞が主催です。ご存じですか^^
本日は、変形労働時間制の1つ、1年単位の変形労働時間制に関して解説いたします。
まず、一言で申しますと、1年の中で、忙しい季節と忙しくない季節があるような職種が導入することが多いです。(イメージで言いますと、エアコンの取り付けやアイスキャンディーの販売など)
1年単位の変形労働時間制とは・・・
労使協定を締結することにより、1年以内の一定の期間を平均し1週間の労働時間が40時間以下の範囲内において、1日及び1週間の法定労働時間を超えて労働させることができる制度です。
繁忙期と閑散期の労働時間を調整することで、1年間の総労働時間を短くすることができます。
対象労働者は、事業場全体または事業場内の一部の部署や職種に限定することができます。休日や残業の計算方法は、対象期間内で平均して法定労働時間を超えないようにすることが原則です。
労使協定に定めること
次のすべての事項を、各事項に関する説明に適合するよう労使協定において定めてください。
1)対象労働者の範囲
法令上、対象労働者の範囲について制限はありませんが、その範囲は明確に定める必要があります。
労働した期間が下記2の対象期間より短い労働者については、割増賃金の支払を要する場合があります。
2)対象期間及び起算日
対象期間は、1箇月を超え1年以内の期間に限ります。
対象期間を具体的な期日でなく期間で定める場合に限り、当該期間の起算日も必要です。
3)特定期間
上記2の対象期間中の特に業務の繁忙な期間を特定期間として定めることができますが、 この特定期間は、連続して労働させる日数の限度に関係があります。
なお、対象期間の相当部分を特定期間とすることは法の趣旨に反します。
4)労働日及び労働日ごとの労働時間
労働日及び労働日ごとの労働時間は、上記2の対象期間を平均し1週間当たりの労働時間が40時間を超えないように設定しなければなりません。
また、特定した労働日又は労働日ごとの労働時間は任意に変更することはできません。
なお、労働日ごとの労働時間は、上記2の対象期間中のすべての労働日及び労働時間をあらかじめ労使協定で定める方法のほか、 対象期間を区切って定める方法があります。
5)労使協定の有効期間
労使協定そのものの有効期間は上記2の対象期間より長い期間とする必要が ありますが、1年単位の変形労働時間制を適切に運用するためには対象期間 と同じ1年程度とすることが望ましいものです。
労働日数、労働時間の限度
労働日数の限度対象期間が1年の場合→280日
対象期間が3カ月を超え1年未満である場合
→1年当たりの労働日数×対象期間の暦日数/365日
※小数点以下の端数は切り捨てて適用することになります。
1日及び1週間の労働時間の限度1日→10時間 1週間→52時間
導入の要件(3カ月超えの場合)
(1) 48時間を超える週は連続3以下であること
(2) 3カ月毎に区分した各期間において、48時間を超える週は週の初日で数えて3以下であること連続して労働させる日数の限度連続労働日数→6日
※特定期間(対象期間中の特に業務が繁忙な期間)における連続労働日数は、
労使協定の定めがある場合には、1週間に1日の休日が確保できる日数となります。
一カ月の変形労働時間制に比べ、時間管理がより複雑になりますので、導入の際には、一度社会保険労務士にご相談することをお勧めいたします。 ピース社労士事務所では、今後も随時、情報発信を行っていきます。初回相談は無料ですので、どのような事でも、お気軽にお問合せください。
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